1秒間に「タ」を6回言えないといけない。

知っている人、知らない人いるとは思いますが、「北斗の拳」といえば、「ア〜タタタタタタ…」で有名です。

主人公のマネをして言ったことのある方もいらっしゃるでしょう。そんな「ア〜タタタタタタ…」、実は健康のバロメーターになるようです。

岡山大学で行われた研究によれば、「タ」をたくさん言えた人(6回以上/秒)は、2年後も健康である可能性が高かったとのことです。

一方で、あまり言えなかった人(6回以下)は、2年後に要介護の前段階にある「フレイル(虚弱)」状態になる可能性が高くなっていました。

どうやら発音能力と未来の健康状態は深く関連しているようです。

「フレイル」から「健康」には戻れる

人間は老化すると認知機能や身体機能が衰え、次第に1人では生活ができなくなっていきます。

そこで重要になるのが「要介護」の前段階となる「フレイル」状態です。

「要介護」から「健康」に戻るのが極めて困難である一方で、適切なケアと訓練を行えば「フレイル」状態から「健康」に戻ることは、十分に可能であるとされています。

そうなると気になるのが「タ」がフレイルを予測できる仕組みです。「タ」の秒間発音数が、なぜ将来のフレイルを予測できるのでしょうか?

それはフレイル状態の判断では認知能力に加えて運動能力が極めて重要な要因になるからです。そしてこの運動能力は手足だけでなく、舌の動きも含まれます。

「タタタタ」と連続して発音するとき、舌の前方部が裏顎(前歯の裏)に何度も当たるのを感じると思います。

「タ」の秒間発音数の測定は、舌というユニークな器官の運動能力の測定と同義であり、それゆえフレイルの判断や予測に使えると考えられます。

ケンシロウになりきれ!

では、「タ」の発音訓練をすると、フレイルを予防できるのではないか、と思えてきますが、果たしてどうなのでしょうか?

プレスリリースにて研究者たちは「予防できる可能性がある」と述べています。

もし研究者たちの予測どおり、「タ」の発音練習でフレイルを回避できるならば、極めて簡単な健康寿命を延ばす方法になります。

そして、多くの人々を救うことができるでしょう。

ということで、「北斗の拳」を思い出しながら、「ア〜タタタタタタ…」と連発する習慣をつけてみてはいかがでしょうか?



画像引用元:
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