肺で体重を減らすことができる。

私たちのエネルギーは脂肪に蓄えられ、体中に分配されています。

その一部は腹部の臓器のまわり(これを「内臓脂肪」という)、もう一部は皮膚の下(これを「皮下脂肪」という)に蓄積されます。

基礎代謝とは、身体の基本的な生物学的機能を維持するために必要な最低限のエネルギーです。

私たちは走っていようと、食べていようと、眠っていようと、常にエネルギーを消費しています。

血液を送る、食べ物を消化する、体温を調節する、細胞を修復する、呼吸する、考えるなど、特に体を動かしていないときに消費されるエネルギー、これが基礎代謝です。

以上より、あなたが必要以上に太ってしまうのは、基礎代謝によって消費されるエネルギーよりも摂取しているエネルギーの方が多いことが、その最たる原因です。

私たちが忌まわしく思う腹部の膨らみは、蓄積された深いところにある内臓脂肪と浅いところにある皮下脂肪が組み合わさったものです。

体重はどうやって減るのか?

体重が減ると何が起こるのか? 実は、これは活動に必要なエネルギーを身体がどのように蓄え、使っているかという問題でもあります。

運動などの激しい身体活動でエネルギーを使うと、まず筋肉にあるグリコーゲンが使われます。肝臓はグリコーゲンを放出して、筋肉の活動を助け、血糖値を調節します。

そして30分以上の有酸素運動をすると、体内の脂肪が燃焼し始めます。

ダイエットをしているときのように、摂取するエネルギー量が基礎代謝に必要な量より少ないと、身体は蓄えられた脂肪がエネルギー源に化けます。

その脂肪を代謝すると、脂肪酸分子が血液に放出され、心臓、肺、筋肉へ送られます。それぞれの臓器は脂肪酸分子を分解し、エネルギーとして使われるようになります。

ダイエットによって減った体重とは、あなたの臓器を動かすために消費されたエネルギーなのです。

肺は脂肪排出の重要な臓器

ダイエットともうひとつ、筋トレをして筋肉を作り、維持するためには、脂肪より多くのエネルギーを必要とします。

よって、筋肉量を増やすと、より多くのカロリーが消費されます。これは基礎代謝がより高まる、ということです。

これにより、エネルギーの消費量が増え、代謝され、脂肪が排出され、体重が減るのです。

さらに体重は、汗をかいたり排尿したりすると水として、息を吐くと二酸化炭素として排出されます。水については格闘技の減量で世間に広まっています。

しかしここで重要なのは、実は肺こそが、脂肪の排出において重要な臓器のひとつなのです。

俳優の美木良介氏が提唱する「ロングブレスダイエット」とは、まさに肺に注目したダイエットなのです。



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