「年をとりたくない」そう思ったことはありませんか?だからこそ、お金をかけて病院で施術をしたり、日頃からサプリメントを飲んだり、他人には内緒で取り組んでいるというのは良くある話です。
お金と時間をかければ、若さを保てるとは限りません。しかし、何もせずに、ただ老いを受け入れるのは、一度きりの人生だからこそ、損することが多いかもしれません。
そんな中、従来から人間の若さに影響するといわれている「タンパク質」における衝撃的な事実が判明、さらに誰でも簡単に若さを保てる研究が進み、話題になっています。
日本人はタンパク質摂取量が足りない
現代人の食生活では、タンパク質の摂取量が減少しており、1日あたりの摂取量が、1950年とほぼ同じ水準まで落ち込んでしまっていることが明らかになりました。
1950年は戦後5年目、つまり、現代人のタンパク質摂取量は「戦後と同水準」といえます。さらにピーク時と比較しても減少していることがわかります。
1995年の1日あたり81.5gという摂取量のピーク時と比較し、2019年には1日あたり71.4gと、約10%も大幅に減少しています。
タンパク質が足りないと老ける
タンパク質の多くは筋肉に蓄えられているため、身体作りに必要な分が不足した場合、筋肉内から補充せざるを得なくなります。その結果、筋肉量の減少や筋力の低下が起こり、体力的に老化が進むことが事実です。
また、肌に弾力を与える役割を持つコラーゲンもタンパク質から作られます。そのため、タンパク質の不足はハリやツヤの減少と比例し、見た目の老化も加速させます。
マウスのアンチエイジングに成功した
そんな中、ハーバード大学医科大学院(Harvard Medical School)の研究チームは、プロテインを使って、マウスを若返らせる実験に成功しました。
成体幹細胞を幹細胞に変えるために、タンパク質を使ったところ、マウスの老化細胞をリセットできたとみられています。
プロテインと聞くと筋肉のために、ダイエットのために飲むというイメージが強くあります。しかし、老化を遅らせる可能性があることが示され、将来的には人間にも応用し、アンチエイジング分野での活用を目指すといいます。
また、”リセットボタン”を人間も押せるようになった場合、効果が期待できるのは若々しい見た目のキープだけではありません。
なんと、ガンや心臓病、アルツハイマー、認知症など、歳をとるにつれて発症しやすい病気がなくなるかもしれないといいます。
将来、老化自体がある意味、”病気”になり、「若返り」が最良の薬になる時代がやってくるかもしれません。不老不死は実現せずとも、いつか健康寿命がさらに伸長し、若返りを実現できる研究に期待が寄せられています。
引用画像:
https://edition.cnn.com/2022/06/02/health/reverse-aging-life-itself-scn-wellness/index.html
参考サイト:
Scientists around the world are scurrying to reverse the hands of time. Here's a look at one lab's search for the fountain of youth, where old mice have grown young again.
たんぱく質は、炭水化物、脂質と並んで、生きていくうえで欠かせない三大栄養素の一つだ。私たちの体の筋肉、皮膚などの組織や、体の中で働く神経伝達物質やホルモン、抗体なども全てたんぱく質でできている。しかし、現代日本人の多くが「たんぱく質不足」の状態にあると、東北大学名誉教授で山形県立保健医療大学理事長・学長の上月(こうづき)正博氏は指摘する。たんぱく質が不足すると、体にどのようなことが起こるのか。たんぱく質はどのようにとればいいのか。上月氏に解説していただく。