現代人は、劇的に進化したテクノロジーの恩恵を受けて生活しています。スマートフォンをはじめ、パソコンやタブレットは日常に不可欠な代表的なものです。
そんな中、テクノロジー機器とともに人間の身体も未来に向けて「進化」していくとみられています。しかし、身体が受ける物理的な影響は想像以上に大きく、今後劇的に変化することが懸念されています。
未来の人間が3Dになった
アメリカ・カリフォルニア州の国際電話サービスを提供する企業Toll Free Forwardingの研究者は、現代の生活習慣から予測される未来の人間を3Dモデルで作成し、注目を集めています。
同社の研究者は「ミンディ(Mindy)」と呼ばれる人類の3Dモデルを作成しました。これは、スマートフォンやノートパソコンなどの現代技術を使用し続ける人類が、1000年後にはどんな姿になっているかを示したものです。
人間は窮屈な姿になる
「ミンディ(Mindy)」は猫背で、肘が90度で固まっていたり、指が不自然に丸まっていたりするなど、少し窮屈そうな姿をしていることが特徴です。
例えば、丸まった指は「スマホを持つのに最適なカタチ」へ進化し、曲がった肘も、スマホを使用する際の典型的な腕の位置によって、このような姿なると予想されています。
また、スマホから放出される高周波放射はガンを発症する可能性が指摘されています。こうした健康被害から自然と防御するために、頭蓋骨は厚みを増すとみられています。
その一方、肝心の中身である脳は小さくなるといいます。これは、座りがちな生活習慣が、人間の脳の能力を低下させるという科学的知見に基づいて予測されています。
そのほかにも、スマホやパソコンのブルーライトを遮断するため「第二のまぶた」ができ、とても醜い容姿に進化するといわれています。
身体的影響は経済にも影響する
さらに、イギリスの未来行動学者も、オフィスの環境が従業員の健康に及ぼす影響を調査し、少しだけ先の未来、20年後の人間の姿を予測しています。
この研究では「Emma(エマ)」と呼ばれる3Dモデルが作成されました。毎日何時間もオフィスの椅子に座り、コンピューターの画面に晒されたために目は充血し、人工光の眩しさによって肌は黄ばむと予想されています。
さらに、イギリスでは、オフィスワーカーの約90%が、生産性を低下させる健康問題を経験し、その半数が、眼精疲労、背中の痛み、頭痛に苦しみ、投薬治療に頼っていることもわかっています。
こうした仕事関連による病欠は、経済に毎年770億ポンドの損失をもたらしているといわれ、あらゆる側面でダメージが大きいことが事実です。
テクノロジーの進歩は、雇用の創出や、生産性の向上など素晴らしい成果をもたらしている一方で、私たちの身体に及ぼす悪影響を明らかにする証拠も増えています。
「美」は時代で移り変わることもあるため、将来このような姿が「美」のスタンダードになる可能性もあります。しかし、この姿は、私たちが今、少しだけテクノロジーとの付き合い方を見直す暗示なのかもしれません。
引用画像:
https://tollfreeforwarding.com/blog/from-text-claw-to-tech-neck-how-technology-affects-our-bodie/
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-7605375/Scientists-create-grotesque-hunched-model-office-workers-look-20-years-time.html
参考サイト:
Researchers have created a grotesque model called 'Mindy', which they say provides a glimpse at what humans could look like in less than 800 years.
'Emma' - the sickly work colleague of the future - is a life-sized dummy built to show how sitting all day at ergonomically-unfriendly desk might affect workers.