中高年のポッコリ腹は不摂生が原因ではない

突然ですが、プロ野球選手や競輪選手のお腹が出ていることに気づいて、「あれっ?」と思ったことはありませんか?

彼らは運動不足どころか、運動するのが仕事です。それなのにお腹が出ているのは、いったいどういうことなのか。これは、お腹が出る原因は「運動不足」ではない、ということです。

では、食生活のせいなのでしょうか?

確かに、お腹の出具合に関係はありますが、原因ではないのです。

食べ過ぎが原因なら全身に脂肪がつきますが、まったく太っているわけではない、それどころか、やせているのにお腹だけ出ている人は珍しくありません。

お腹が出る原因は何なのかというと、端的に言えば、お腹を引っ込める筋肉を「使えていない」または「使っていない」からです。

50代は体が変わる節目の年代

何をしても楽しくない。エネルギーがない。性欲もない。

このように感じるのは体内で分泌されるホルモンの変化が原因です。女性の更年期とそれによる更年期障害はよく知られていますが、同様に男性にも更年期はあります。

どちらの更年期も性ホルモン、女性の場合は主に女性ホルモン(エストロゲン)、男性の場合は主に男性ホルモン(テストステロン)の減少、つまり性腺機能の低下によって起こります。

テストステロンの減少は、生殖能力の低下のみならず、いわゆるメタボリック症候群になりやすくなります。

さらに、心血管疾患、体脂肪、糖代謝、脂質代謝などのリスクを増加させ、精神面にも影響を及ぼします。

性腺機能低下症は、男性の成長・発達などに重要な役割を果たすテストステロンが十分に産生されない状態を指します。

性腺機能低下症は生まれつき、または病気、怪我、それ以外にも加齢や生活習慣によって発症する疾患です。

症状は、胎児の場合は男性生殖器の未発達、思春期の場合は筋肉量、声、体毛や性器の発達の遅れがあります。

成人の場合は、性欲やエネルギーの低下、うつ病が発症の初期の兆候として見られます。

症状がさらに進むと、ED、不妊、体毛や筋肉量の低下、女性化乳房、骨粗しょう症、代謝機能障害などに拡大する可能性もあり得ます。

テストステロンは非常に強力なホルモンであり、男性の健康に大きな影響を与えます。

しかし、テストステロンは一般的に健康診断などでは検査項目に含まれておらず、患者本人の症状説明と専門の医師がいない限り、性腺機能低下症と診断することが困難です。

テストステロンが不足する状態を、性腺機能低下症と名付けていますが、ほとんどの場合は「病気」ではなく、ただ加齢によって体内のテストステロン量が低下する自然な現象です。

健常な男性でも加齢によるテストステロンの低下は自然の流れなので、「テストステロンが少ないから病気だ」と短絡的に思わないでください。

けれど、中高年が筋肉を付けるには「テストステロンが少なくなっている」ということをしっかり意識して、それなりの工夫が必要です。

加齢によるテストステロンの低下は、トレーニングや食事、生活習慣の見直しなどで、改善できる可能性があります。

特に50代は、体が変わる節目とも言われているのです。

今まで出来てたことが急に出来無くなるなど、体の変化を感じやすいようです。筋トレを通して、いつまでも若々しくアクティブに動ける体を作りましょう!

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