ラップが堆肥になる。

地球のためを考えれば、少しでもプラスチックの利用は減らしたいと思いつつ、意識をしていても日常で必要になってしまう場面も多々あるのではないでしょうか。

真っ先にあげられるものといえばペットボトルですが、これと並び皿や食品を包むラップフィルムは利用が多い代表例です。

時代錯誤と分かっていても、レンジで温める時や保存、調理の下敷きなど、幅広く「食」を支えるものであり、これをまったく使わないというのはなかなか難しいと考えられてきました。

そんなジレンマに挟まれた現代の家庭に、革新をもたらすゲームチェンジャーが誕生し、話題を集めています。

規格外のジャガイモを使う

オーストラリアに本社を置く新興企業が開発したのは「Nudie Rolls」という名の製品で、名前から滲み出るワクワク感の通り、環境負荷を気にせず使える、いわばラップの理想系です。

素材はジャガイモを利用し、ポテトチップスの製造で規格外となったイモや、製造過程で廃棄される皮を再利用して作られています。

使用後は堆肥化ができる

さらに、捨てればそのまま土に還るという特性が画期的です。従来のプラスチックと同じ基準で機能しながら、おおよそ180日以内に分解され、100%の堆肥化が可能だといいます。

製造過程も使用後も、プラスチックとはうって変わって、環境への害が限りなく小さく、捨てられるはずのジャガイモにも新たな価値を与える一石二鳥な取り組みです。

価格の高さに課題がある

最初は専用のカッター付ケースと2本のロールで39ドル(約5,100円)で購入が可能で、その後は2本ずつの定期配送が20ドル(約2,600円)で始まっています。

Netflixやローリングストーン誌など有力メディアもこぞって取り上げており、海外では注目を集めていますが、価格のハードルが高いことが普及の足枷になるとみられています。

プラスチックに限らず、私たちは捨てることを前提に作られる製品に疑問を抱くことなく使い続けてきました。

エコな商品を作ることに価格の課題はあるものの、地球に負荷をかけ続ける悪循環から抜け出し、持続できる生活スタイルに今すぐ移行するべきなのかもしれません。

引用画像:
https://www.packagingnews.com.au/sustainability/great-wrap-converts-food-waste-into-plastic-wrap

参考サイト: