メタバースの流行が終わるかもしれない。

コロナ禍で物理的な接触や交流が大きく制限されたことを受け、ユーザーが自身のアバターを作成し、インターネット上の仮想空間で買い物やゲームを楽しむ、三次元の仮想空間「メタバース」の活用が注目されてきました。

現在も多くの企業や開発者がメタバースに関心を持ち、関連技術の研究、開発が進められていますが、市場との温度差が生まれ、流行に陰りが起こり始めています。

メタ社の業績が悪化した

アメリカの企業Facebookが社名を「メタ」に変更したことをきっかけに注目を浴びたメタバースですが、ここに来て失速していることが明らかになりました。

2022年11月から2023年3月までの間に、同社は業績悪化で2万人以上をレイオフ(一時解雇)することを発表し、原因のひとつにメタバース事業の衰退があるといいます。

メタバースに使うゴーグルのようなヘッドセットの売上減少や、メタバース用アプリもユーザー数が伸びていないことがその象徴です。

道具の値段が障害になった

このような風潮は他のアメリカの起業家にも高まり「アバターが時代遅れ」「ヘッドセットが高価で普及しない」など、メタバースを使う理由やビジネス化の道筋が見出せていないことがわかっています。

さらに、メタバースは独立した空間が点在しているだけで相互接続がなく広がりに欠け、技術的にもSF映画のような高画質は使えないという新たな問題も露呈しています。

大手企業はすでに部門を閉鎖した

メタ以外の大手企業もメタバースから手を引き始めています。ウォルト・ディズニーはメタバース部門を閉鎖し、マイクロソフトもVR(仮想現実)のプラットフォームが廃止されています。

すでにアメリカではメタバースが「一時の流行り」で終わる可能性が現実味を帯びてきているとの分析もあり、コロナ禍の収束と共に流行は仮想で終わった可能性も指摘されています。

一方、日本では、世界のデジタル競争力ランキング1位のアメリカが撤退を始めたメタバースには無限の可能性があるとして、雑誌で特集が組まるなど、これから導入を進める動きが始まっています。

世界的にデジタル化で遅れをとっている日本が今やるべきことは、本当にメタバースの活用なのか、その選択が企業の命運を分けるのかもしれません。

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